夏になってから咳が続いています。風邪ではないのでしょうか?(その咳、夏風邪じゃないかも?“夏の長引く咳”に注意)

A. 冷房やウイルスの影響で、気管支が刺激されている可能性があります。

夏場に咳が長引くと、「夏風邪かな」と思われる方も多いのですが、実は風邪ではなく、気管支の炎症やアレルギー反応が原因になっているケースがあります。とくにエアコンの使用が増える時期は、室内外の温度差や空気の乾燥によって気道が刺激され、咳が出やすくなります。

また、夏風邪のウイルスの中には、発熱を伴わずに咳だけが続くタイプもあります。特に気管支が敏感な方や、喘息・咳喘息のある方では、こうした刺激が引き金となって**「長引く咳」へと移行してしまうことがあります。**

さらに、エアコンによる室内の乾燥や冷えは、睡眠にも影響を与える要因になります。睡眠時無呼吸症候群(SAS)のある方では、冷房によって無呼吸の頻度や呼吸の浅さが悪化し、結果として咳や日中のだるさが続くことがあります。

2週間以上咳が続いている場合や、夏でも風邪が治らないと感じる方は、呼吸器系の異常やSASの可能性も考えられます。
当院では、長引く咳の原因を丁寧に評価し、必要に応じて気管支炎・喘息・睡眠時無呼吸症候群などの診断・治療も行っています。どうぞお気軽にご相談ください。