梅雨になると咳がひどくなるのはなぜですか?(梅雨時期の咳にご用心。“湿度と咳”の知られざる関係)

A. 湿度の上昇が気道を刺激し、咳を悪化させる原因になることがあります。

梅雨の季節になると、「咳が止まらない」「喉がイガイガする」といった症状を訴える方が増えてきます。この時期は、気温の上昇とともに湿度も高くなり、室内外の空気環境が大きく変化します。湿度の高い空気は、気道の粘膜を刺激しやすく、特に喘息や咳喘息をお持ちの方は症状が悪化しやすくなります。

また、湿度が高まることでカビやダニなどのアレルゲンが繁殖しやすくなり、これらが気道に入ると咳の誘因となることもあります。
梅雨の時期から咳が始まり、そのまま長引くケースも多く、「長引く咳」の原因としては気道の過敏性やアレルギー、そして睡眠時無呼吸症候群(SAS)なども疑われます。

さらに、湿度や気温の変化は自律神経にも影響を与えるため、「なんとなく息苦しい」「呼吸が浅く感じる」といった症状が出ることもあります。
気道のむくみによる軽度の呼吸困難や、夜間の咳が続く場合は、SASを含む睡眠の質の問題も考えられます。
咳が2週間以上続いている場合や、湿度の高い日に症状が悪化するという方は、気道の病気の可能性もあるため、早めに呼吸器内科での診察をおすすめします。

当院では、長引く咳の原因を丁寧に評価し、アレルギー検査や呼吸機能検査、睡眠時無呼吸のスクリーニング検査も対応しています。気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。