咳がなかなか治りません。どんな病気の可能性がありますか?(感染症シーズン前に確認したい“咳の原因”)
A. 咳の持続期間や症状から、呼吸器疾患を見極めることが大切です。
11月は、風邪やインフルエンザなどの感染症が流行し始める時期です。「咳が続いているけど、まだ様子を見ている」という方も多いですが、咳の持続時間によって疑われる病気は変わってきます。
たとえば、
- 咳が2週間以内で治まる場合:急性気管支炎や風邪が主な原因。
- 3週間以上続く場合:咳喘息、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺気腫、後鼻漏症候群、感染後咳嗽など、慢性咳症候群が疑われます。
特に、「夜間や朝方に咳が強い」「横になると咳き込む」といった症状がある場合は、咳喘息や気管支喘息の可能性があります。また、「咳だけで熱が出ない」「痰が少ないのに咳が出る」場合でも、気道の炎症が進行していることがあるため注意が必要です。
市販薬で一時的に咳を抑えても、原因疾患が残っていれば再発を繰り返す可能性があります。特に感染症が流行する冬を迎える前に、咳の原因を明確にしておくことは、自分自身だけでなく周囲への配慮にもつながります。 当院では、咳の長さや症状に合わせて、咳喘息や気管支喘息、COPD、肺気腫などの呼吸器疾患を含めた診断と治療を行っています。
「長引く咳」が気になる方は、感染症シーズンに入る前に、一度ご相談ください。



