昼間は大丈夫なのに、夜になると咳が止まりません。どうしてですか?(夜になると咳が出る…その原因は?)

A. 夜間の咳には、気管支の過敏性や、睡眠時の呼吸障害が関係していることがあります。

「日中は落ち着いているのに、夜になると咳が止まらない」「横になると咳き込む」といったご相談が、秋から冬にかけて増えてきます。これは、夜間の体温低下や空気の乾燥、横になる姿勢の影響で、気道に刺激が加わりやすくなるためです。

特に、**喘息や咳喘息をお持ちの方では、夜間に気道が狭くなり、咳や呼吸困難が悪化しやすくなります。**また、風邪をきっかけに気道が敏感になっている方でも、季節の変わり目や室内環境の変化で「夜だけ咳が出る」ということがあります。

加えて、睡眠時無呼吸症候群(SAS)では、寝ている間に気道が一時的に閉塞し、無呼吸や浅い呼吸が繰り返されることで、体が覚醒して咳反射が起こることも。SASがある場合、「夜中に何度も目が覚める」「朝までぐっすり眠れない」「昼間に強い眠気がある」といった症状が一緒に現れることが多くあります。夜間の咳は、生活の質を大きく損なうだけでなく、放置することで慢性化や病気の悪化を招くリスクもあります。
当院では、**夜間の咳に対して喘息・SASの可能性も視野に入れた診察・検査を行っております。**夜になると気になる症状が出る方は、どうぞお気軽にご相談ください。