長時間の移動が引き起こす睡眠の質の低下とその対策

楽しい旅行や大切な出張のあとは、身体がいつもより重く感じることはありませんか?実はその「なんとなくの不調」、移動による睡眠の質の低下が原因かもしれません。長時間の移動は、思っている以上に身体に負担をかけ、特に睡眠時無呼吸症候群(SAS)を抱えている方には注意が必要です。

移動によって睡眠リズムが崩れる原因

長距離の移動は、自律神経や体内時計に大きな影響を与えます。

  • 長時間同じ姿勢での移動:血流が悪くなり、体の緊張がほぐれません。呼吸も浅くなりがちです。
  • 移動先での生活変化:就寝時間や食事時間の変化、慣れないベッドや枕も影響します。
  • 移動中の断続的な仮眠:特に飛行機や新幹線などでは、眠りが浅くなり、疲れが溜まりやすくなります。

睡眠時無呼吸症候群のリスクが高まる瞬間

SASは、喉の筋肉がゆるんで気道が塞がることが原因で起こります。移動中は姿勢の影響で気道が狭まりやすく、無呼吸状態に陥るリスクが上昇します。とくに、普段からいびきをかく方や肥満傾向のある方は、症状が悪化しやすいため注意が必要です。

こんな症状があれば受診をおすすめします

  • 旅行後も強い眠気が続く
  • 起床時に頭痛や喉の違和感がある
  • 夜間に何度も目が覚める
  • 寝たはずなのに日中にボーッとすることが多い

こうした症状がある場合、単なる移動疲れではなく、SASの可能性も考慮する必要があります。

対策と早期発見が重要

いのうえ内科・呼吸器内科クリニックでは、短時間でできる「自宅での簡易睡眠検査」に対応しています。移動後の不調や睡眠への違和感がある方は、どうぞ気軽にご相談ください。