睡眠時無呼吸症候群を放置すると、どんなリスクがありますか?

A.
睡眠時無呼吸症候群(SAS サス Sleep Apnea Syndrome)は、単なる「いびき」ではなく、放置すると全身の健康に深刻な影響を及ぼす病気 です。
無呼吸による低酸素状態が繰り返されることで、以下のような合併症を引き起こす可能性があります。
  1. 高血圧・心疾患・脳卒中のリスクが上昇
    • 睡眠中に何度も呼吸が止まると、そのたびに体は酸素を取り込もうとして交感神経が過剰に働きます。
この影響で、血圧が慢性的に上昇し、心臓や血管に負担がかかるため、高血圧・心筋梗塞・不整脈・脳卒中のリスクが高まります。
      実際に、SASのある人は、心筋梗塞のリスクが約3倍、脳卒中のリスクが約4倍になるというデータもあります。
  2. 糖尿病の悪化・発症リスクが上昇
    • 睡眠時無呼吸症候群による低酸素状態が続くと、血糖値を調整するホルモンの働きが乱れ、糖尿病を悪化させる可能性があります。
また、SASがある人は 糖尿病を発症するリスクが約2倍に上がるともいわれています。
      すでに糖尿病のある方は、SASを適切に治療することで、血糖コントロールが改善する可能性があります。
  3. 交通事故・労働災害のリスク増加
    • SASによる睡眠の質の低下は、日中の強い眠気を引き起こし、居眠り運転や作業ミスを招きます。
実際に、SASのある人は、交通事故を起こすリスクが約2.5倍にもなるという報告もあります。
      特に、トラック運転手・タクシードライバーなど、運転を職業とする方は、睡眠の質をしっかり管理することが重要です。
  4. 認知症のリスクが高まる
    • 睡眠中に酸素不足が続くと、脳の老廃物(アミロイドβなど)の排出が妨げられ、アルツハイマー型認知症のリスクが上がることが分かっています。
      特に 50歳以上の方は、SASの治療を行うことで認知機能の低下を防ぐことができるため、早めの対応が必要です。
  5. うつ病・不安障害のリスク
    • SASによる睡眠不足は、脳のホルモンバランスを乱し、うつ病や不安障害の発症リスクを高めます。
「最近、気分が落ち込みやすい」「理由もなくイライラする」と感じる場合、SASが関係している可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群は、放置せずに早めの受診を!

睡眠時無呼吸症候群は、「ただのいびき」ではなく、命に関わる病気 です。
「いびきが気になる」「日中の眠気がひどい」「家族に指摘された」など、少しでも気になる症状がある場合は、専門の医療機関を受診してください。
当院では、睡眠時無呼吸症候群の検査や治療を行っています。
気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。